月曜からカタコリ

ハッカーにも画家にもなれない

おじいさんの本音エッセイ『人間万事嘘ばっかり』山田風太郎

funiyanma.hatenablog.com

私がこの本を手に取ったのは、「明治人のエッセイを読む自分」を手に入れたいという大学一年生によく見られる欲求を満たすためではなく、ちょっとしたゲス心からです。
ずっと前にふにやんまさんのこの記事を読んで、「漱石ディスるエッセイなんて面白そう…」と思い、興味を持ちました。
どうやったら漱石をディスれるのだろうと。私も偉そうに「漱石って稚拙だよねー」とか言ってみたいと。

残念ながら、上で言及されている『風眼抄』は学校の図書館に在庫がなかったため、こちら、『人間万事嘘ばっかり』を手に取りました。

人間万事嘘ばっかり 山田風太郎エッセイ集成

人間万事嘘ばっかり 山田風太郎エッセイ集成

今回はエッセイを読みましたが、山田風太郎の小説や他の執筆物を読んだことがあるわけでもなく、この本が初めて。

この世代のおじいさんが書いた文章は私のような"イマドキの若者"には合わないのでは、と思いながら読み始めたのですが、そんなことはありませんでした。
確かに文体はおじいさんだけど、変に偉ぶるでもなく固苦しくもなく言いたいことを自由に言っている印象でした。常に正論、本音。こういう友達欲しいよね。

お目当ての漱石に関する言及はほとんどなかったものの、当時の社会情勢に対する酷評が淡々と述べられ…ていたわけでもなく、「麻雀楽しい〜」「ぎっくり腰痛い〜」「税金多すぎ〜」みたいな感じです。短いエッセイを1編読み終わった後には「だよね」と言いたくなるような、そんな軽い本音。

案の定、このおじいさんにハマりました。図書館からもう1冊、今度は短編小説集を借りてきているので、これから読みたいと思います。

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